はじめに
本書が想定する読者の中に、「リモートワークをしている人」という項目がありました。
2017年から2026年現在までリモートワークを続けている自分としては、これは読んでおいたほうがよいのではないかと思い、BOOTHで物理本と電子書籍を購入しました。
長くリモートワークをしていると、自宅の仕事環境に対する不満はある程度解消されていきます。その一方で、環境が固定化され、自分では改善点に気づきにくくなっているところもあります。
本書を読みながら、現在の仕事部屋をあらためて見直してみることにしました。
最高のおうちオフィスではたらく について
『最高のおうちオフィスではたらく』は、現在Vol.3まで発行されています。
読み進めて感じたのは、単に高価なデスクや椅子、ガジェットを紹介するだけの本ではないということです。
ITエンジニアとして自宅で働きながら、家族や恋人、ペット(本書では猫様)や誰かが近くにいる生活環境をどのように最適化するのか。そのための実例や工夫が多く紹介されており、かなり参考になりました。
自宅の仕事環境を快適にしようとした結果、気づけばとんでもない金額を注ぎ込んでいた、という話も、リモートワーカーにはありがちな話だと思います。
最初は机と椅子だけだったはずなのに、モニター、照明、オーディオ、カメラ、収納、空調、ネットワークと、改善したい場所は次々に出てきます。
そして気づけば一般ご家庭から、逸般の誤家庭へ。みたいなノリまではいかずとも、時には机はいらないとなるITエンジニアも数名見てきました...
ここからは、Vol.1からVol.3までを読んで、特に気になったものや、自分の環境にも取り入れてみたいと思ったものをまとめます。各巻で共通して登場しながら、少しずつ更新されている内容については、ひとつの項目として整理しました。
小型冷蔵庫
地方に移り、広い家へ移った人間としては、仕事部屋に小型冷蔵庫を置きたくなる気持ちはよく分かります。
飲み物を取りに行くために毎回仕事部屋を出ることは、よい休憩になる場合もあります。一方で、集中しているときには、そのわずかな移動が意外と面倒です。
本書で紹介されていた日立のChiiil
容量だけで選ぶのではなく、仕事部屋に置いても圧迫感がなく、音や排熱も気になりにくいものを探したいと思います。
大きすぎるものを置くと、便利になるどころか部屋が窮屈になってしまいます。飲み物を数本入れられる程度の、邪魔にならないサイズが理想です。
また、アイリスオーヤマをはじめ、比較的安価な小型冷蔵庫もいくつか見つかりました。できれば、中身が見えるようなゲーミング冷蔵庫も少し憧れがありますが、調べてから検討しようと思います。
ドリンクバーとおやつコーナー
最近は水と濃い緑茶ばかり飲んでいましたが、色とりどりの飲み物が並んでいるだけでも、仕事中の気分が少し上がりそうです。
おやつについても、買ってきた袋を適当に置くのではなく、小さな棚やケースにきれいに並べておくと、それだけでちょっとしたドリンクバーのようになります。
仕事環境を整えるというと、集中力や生産性ばかりを考えてしまいがちです。しかし、仕事中の気分を少し上向きにする仕組みも、長く働くうえでは大切なのかもしれません。
飲みすぎや食べすぎには注意しつつ、仕事部屋に少しだけ楽しみを加えるという考え方は取り入れてみたいです。
HAYのアイテム
HAYは以前どこかで見たことがあったものの、ブランド名を忘れていました。
本書ではストレージやゴミ箱について触れられていましたが、あらためて見てみると、日用品でありながら部屋に置いておきたくなるデザインの製品が多くあります。=
特にゴミ箱が気になり、購入しようと思ったのですが、私が確認した時点では目当てのものが廃盤のようでした。近い雰囲気の製品も含めて、もう少し探してみようと思います。
ゴミ箱や収納用品は、機能だけで選ぶと存在感の強いものになりがちです。毎日視界に入るものだからこそ、部屋の雰囲気を壊さないことも重要なのだと思いました。
OBSBOT
最初に見たとき、Insta360シリーズに近い製品なのかなと感じました。
自動追尾やフレーミングといった機能を持つWebカメラは、オンライン会議だけでなく、配信や動画収録でも便利そうです。
これまでWebカメラには、映れば十分という感覚もありました。しかし、オンラインでのコミュニケーションが仕事の中心になると、映像や音声の品質も仕事環境の一部になります。
現在すぐに買い替える予定はありませんが、次にカメラ環境を見直すときには、Insta360だけでなくOBSBOTも候補に入れて比較したいと思います。
机上ラック
机の上や、手を伸ばせば届く範囲に本が置いてある環境はよいなと思いました。
私の仕事部屋にも本棚はありますが、机の真後ろに置いてあります。距離としては近いものの、作業中に気になった本をすぐ手に取るには、一度椅子から立つ必要があります。
本書で紹介されていた机上ラックはこちらです。
同じラックを導入するかは分かりませんが、現在読んでいる本や、次に読む予定の積読本だけでも、手の届く範囲に置いておきたいと思いました。
大きな本棚を増やすのではなく、数冊だけ置ける積読ホルダーのようなものから試してみるのもよさそうです。
収納量を増やすことよりも、今読みたい本へのアクセスをよくするという考え方で整えてみたいです。
二酸化炭素センサー
二酸化炭素センサーについては、SwitchBotの製品ではなく、CHC社のCO₂濃度センサーが紹介されており、興味を持ちました。
リモートワークでは、長時間同じ部屋にこもり続けることがあります。
部屋が少し暑い、集中できない、眠くなってきたと感じても、単なる疲れなのか、換気が必要なのかを感覚だけで判断するのは難しいものです。数値として確認できれば、換気するタイミングも分かりやすくなります。
せっかく導入するなら、今後のスマートホーム環境との連携も考えて、Matter over Threadに対応した製品を選びたいと思いました。
2026年7月時点で、この条件に近い製品として気になっているのが、IKEAの「ALPSTUGA」です。
※現時点ではまだ日本で購入できない。
ALPSTUGAは、CO₂、PM2.5、温度、湿度を測定できるMatter対応の空気質センサーです。Matterの認証情報でも、通信方式としてThreadとBluetoothが確認できます。
内部にはSensirionのSEN63Cが採用されています。複数の項目をひとつのセンサーモジュールで測定できる点は魅力的ですが、CO₂の公称精度は400〜5,000ppmの範囲で「測定値の±10%+100ppm」です。精密な測定器というより、換気の目安や数値の変化を把握するための製品と考えたほうがよさそうです。
Matter over Threadに対応し、なおかつ測定精度にも強くこだわったCO₂センサーは、まだ選択肢がそれほど多くありません。もう少し市場が成熟するのを待つことにします。
まとめ
『最高のおうちオフィスではたらく』を読んで感じたのは、最高の仕事部屋には、万人に共通する完成形があるわけではないということです。
高価な机や椅子、最新のガジェットをそろえれば完成するものでもありません。
仕事の内容、部屋の広さ、一緒に暮らしている人、休憩の取り方、普段飲んでいるものなど、それぞれの生活に合わせて少しずつ環境を調整していく必要があります。
本書にはさまざまな製品が登場しますが、掲載されているものをそのまま購入するというよりも、「自分の部屋にも同じような不便がないか」を発見するための本として読むのがよさそうです。
今回、特に取り入れてみたいと思ったのは、次のような小さな改善でした。
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飲み物を置ける小型冷蔵庫
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気分転換になるドリンクバーとおやつコーナー
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部屋の雰囲気を壊さない収納用品
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読みたい本を手元に置くためのラック
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集中力を持続させるためのCO₂センサー
どれも仕事そのものを劇的に変えるものではありません。
それでも、毎日長い時間を過ごす場所だからこそ、小さな不便をひとつずつ取り除いていくことには意味があると思います。
長年リモートワークをしていて、仕事部屋はすでにある程度完成しているつもりでした。しかし本書を読んだことで、まだ改善できる余地がいくつも残っていることに気づきました。
まずは、机の近くに積読本を置くところから試してみようと思います。


